官能と脱力 (2022/2/25)

私は学生時代、師匠に付いて楽器のレッスンを
受けていたんだけど、
 師匠から終始指導を受けたのが、
力を抜け、リラックスしろ、ということだった。
それしか覚えていない。
・・・
余計な力を抜く、ということだけでなく
必要だと思い込んでいる力まで抜く。
例えば、立って歩くためには筋肉の力は
必要なんだけど、体重を最大限、骨格で
支えるようにすると、筋肉にかかる力は
最低限のものになる。
言い換えると、筋肉にかける力を
最低限にしようとすれば、自然と
姿勢のいい歩き方になる。
姿勢の悪い歩き方は、体重が骨格に
きちんとかからず、その分筋肉で体重を
支えるようになり、肩、首、腰のコリに
繋がってしまう。
そのようなことを意識して立ち、歩くように
すると、歩くことが瞑想のようになる。
筋肉から余分な力が抜けると、意識が瞑想状態に
近づく。
意識が瞑想に近づいた状態で楽器を演奏すると、
意識が音楽の世界に没頭しやすくなる。
・・・
これは、セックスで官能の世界に入るのも
同じなのではないか、という気が、最近している。
官能の世界に入るには副交感神経優位の
状態に入る必要があり、そのためには
身体がリラックスしている必要がある。
身体がリラックスして副交感神経優位の
状態というのにも深さがあって、
いざセックスとなったときにはじめて
その気になるのか、
普段から首、肩、背中が凝っていない、
リラックス状態にあるのか。
その違いによって、官能の世界への
入り方が全く違うのではないか。
・・・
最近、思い立って気功のひとつの
修行でもあるスワイショウという
腕振り運動を始めたら、
5日目にして肩甲骨の可動域が広がり、
セックスでの没頭感と勃起力が激変した。
バナナがリンゴ並みの硬さになって驚いた。
首、肩、背中のコリが改善して
常時の副交感神経の優位度が上がってきた
ためだろう。
気功の修行の格言に、百日築基という
ものがある。一つの修行項目を1日も休まず
100日続けると、基礎ができる、という
意味らしい。
始めてから5日目でバナナがリンゴ化した
くらいだから、100日続けからどうなるのか、
それでもまだ基礎なのか、と思いながら、
日々ちんこ、ではなく腕を振り続けるのも
また楽しいものだと思う。