セックスは聖か俗か、という話 その2 (2022/10/5)

前の投稿からの続きです。
セックスを表す言葉も、
 セックスの性質によって複数あっても
よいはず、と前回書いた。
そう言えば、一昔前、アダム徳永氏が
「AVのようなジャンクセックスはダメ、
女性が悦ぶスローセックスを」
っていう意味のことをおっしゃっていた。
性質の違うセックスを、
言葉を分けて表現されたのは卓見だと思う。
ただ、
「ジャンクセックス」の定義の仕方には
私は同意しかねるところがあるし、
ジャンクセックスはダメ、と
否定しているところに一神教的な匂いを
感じた。
私の多神教的な感触を率直に言えば、
フランス料理のコースも美味しいけど、
マックのサムライバーガーも美味しいし。
スローセックスのようなノリでセックス
していたら、
「もっとオスになってガンガン来て〜。」
と言われたこともある。
AVのような激しいピストンが好き、
おっぱいを鷲づかみされたら興奮する、
という女性にとっては、
延々とアダムタッチを続けられたら
それはジラシを超えて苦行でしかない。
それは優劣の話ではなくて、
嗜好性の話だと思う。
それに、アダム徳永氏の言う、
女性は女神になる、というのは
気分的なコンセプトとしては悪くないけど、
人間の女性は実際には女神ではない、
という事実も押さえておかないと
おかしなことになってしまう。
世の中には、病的に素直な人たちが
いますからね。
全ての女性は女神なんだー。
って、キラキラした眼で言われたら、
実はお尻も舐めてほしいとか
首絞めてほしいとか
後手に縛られたいとか
クリに電マを出力MAXで当ててほしいとか
このエロ女、と罵倒されたいとか、
言うに言えなくなってしまいますやん。
それって、ある意味、虐待よ😂
人間の女性は女神でも獣でもなくて、
女神的な面と獣的な面を併せ持つ存在だから、
女神扱いするのも、獣扱いするのも、虐待。
ちゃんと人間扱いしないと。
宗教上のプレッシャーで常に笑顔、
っていう人の笑顔がだんだん怖くなって
くるのは、それに似た事情だと思う。
だから、
私が「聖なる性」を話題に出した時に
「いや、性は俗なるものよ。」と言い切った
マッチング上の人妻に対しては、
妙な男前さを感じて、
逆に、この人は信用できる人やな、と
不思議な安堵感を感じたのが正直な感想。
ただ、どうなんでしょ?
人間には必ず多面性、
アンビバレントなところがありますからね。
「性は俗なるものよ」と言い切った人妻も、
それを言い切れるほど振り切っていて、
その後私との談義もある程度続いたから、
聖なるものを希求する気持ちも心のどこかに
あったんだろうな、と思うけどね。
人間って、そんなに単純なものでは
ないはずだから。
つづく。