目は口よりもモノを言い、耳よりもモノを聞く (2021/12/23)

何年か前、ベテランの小学校の先生が
子供たちに、
 「人の話は、耳で聞くんじゃありません。
目で聞くんです。」
と言ってるのをテレビか何かで見て、
感銘を受けたことがある。
すごい教育だと思った。
絶対にその通りだと思う。
それは、ちゃんと相手の目を見て
聞かないと話している相手に失礼、
という礼儀の問題だけではなく、
人が本当に伝えたいことや
本当に思っていることは、
言葉に表れるとは限らなくて、
話しているときの表情や仕草に
顕れる、ということもあるのだと思う。
目は、口よりもモノを言います。
だから、人の話は、
耳ではなく目で聞かなければ、
相手が本当に考えていることや
感じていることを取り違えて
しまうことが多々あるような
気がする。
特に、男に対する女性の言葉は
いつもいつも摩訶不思議。
人は、自分が感じていることを
正確に言語化できているとは限りません。
むしろ、ほとんどの人は
正確に言語化することが面倒で
そのあたりに転がっている便利な言葉で
簡単に済ませようとするような気がする。
また、相手の気持ちを慮って
本心とは違うことを言ったりするし。
だから、言葉というのは万能ではなくて、
表情や声色、声の抑揚や盛り上がり感、
身体の仕草に本音が顕れる。
言っていることと表情や口調、仕草が
合っているのかを見ないと、
本当にそれが本音なのかはわからない。
そして、本音というのは本人が気づいていない
こともよくあって、
本音は本人よりも周囲の人の方がよく見えている
なんてことはザラにある。
ものを見るのは目、
ものを聞くのは耳、
ものを語るのは口、
ものを考えるのは脳、
と言われていますが、
そんなのはウソなのかもしれない。
ものを考えているのは身体であって、
脳はそれを言葉に変換している
翻訳機なのかもしれない。
最近は、その翻訳機の機能も
頼りなくなってきている気もするんだけど。