手マン解体新書 (2022/10/30)

【手マン解体新書】
池本千有さんが高校生の男の子たちに
実用セクシャリティ基礎講座を開催された
という話に衝撃を受け、
 今のコたちはその気になればいくらでも
性の情報にアクセスできるから、
恵まれてるよね、と改めて思った。
かく言う私も、手マンについては
森林原人さんのyou tubeで開眼した
ところがある。
この手のセックスに関する情報が
みんなに見えるところに無料で流通
し始めたのはここ10年くらい、
スマホの普及とほぼ同時じゃないかなと
思うけど、
昭和の時代でも大型書店のサブカルのコーナー
にはそういう書籍がひっそりと置かれていた
記憶がある。
イザとなってから学ぶんだけどね。
まあ、だいたい初体験には間に合わない。
というか、学ぶという意識を持つ人は
少数派だったような気はするけど。
・・・
ただ、この種の書籍は江戸時代からあった
ようで、
1836年頃のものとされる「地色早指南」
という書物では、
手マンのしかたについての解説があった
ようだ。
(以下、現代語訳出典は春画ール著:
春画にハマりまして。」より引用)
1. 女性の性器の割れ目の辺りから毛の生え際を
何回も撫でおろす
2.肛門を避けて膣の辺りを指先でいつまでも
いじる
3. 中へ指を一本入れ、上の方を強く指の腹で
かき撫でる
4. 潤いが出るに従い二本の指を入れ、ぐるぐると
かきまわし、ぐっと奥へ入れて、周りにナマコの
ようにヒクヒクするような物があれば、
いつまでも浅く深く抜き挿しする
5. 女性が身悶え、顔はテカテカとして上気する
様子があれば、二本の指先で子宮をいじるに
したがい、自然と子宮は動き、下の口が開く
6. 女性の鼻息が荒くなるに従い、火のように
熱くなる
7. そのとき美快(よがり)があるのを見てから、
玉茎(チンポ)をぐっと根まで突き入れ、
しっかりと抱き締める
8. この後は心のままに行う
(以上まで引用)
この文章には指先でのタッチの強さについては
あまり親切に書かれていないから、
読んでるだけでちょっと痛いやろな、と
思うのだけれど、
ふーん、と感心するのは、
Gスポットポルチオへの刺激について
書かれてると思しきところがあること
技術だけではなくて、ちゃんと女性の
反応を見ることが言及されていること。
で、
セックスするなら女性に感じさせたいという
男の熱きスケベ心は今も昔も変わらんな。
・・・
黒船来航が1853年だから、
1836年というと江戸時代末期だけど、
オランダから長崎に持ち込まれた
「ターヘル アナトミア」という解剖書を
杉田玄白が翻訳して「解体新書」を
書いたのが1774年。
1830年代に書かれた手マンの解説に
「子宮」という言葉が出てきたり、
手マンの際の身体の断面図で子宮口を指で
触れている様子が描かれているのは、
「解体新書」に始まった西洋医学蘭学
日本上陸の影響が入っているのだろう。
このあたりの時代、1830年代あたりが、
解剖学的な発想が入った性教育というか、
日本の性行為教育の原点なのでしょうかね。
長崎からオランダに持ち込まれた
浮世絵が当時のヨーロッパ人に衝撃を
与えて、西洋美術に対して影響をもたらした
ということで、
オランダから日本に西洋医学
日本からオランダに浮世絵、という
文明の交換が起こったんだけど、
手マン、というのは西洋ではあまり
技術としてメジャーではない、という
ことは、
「地色早指南」のような書の類は、
オランダには行かなかったのか、
流通しなかったのか。
冒頭に書いたように、男の子が
高校生の時から性の手解きを受けることが
できる環境が広まっていくならば、
日本男児の細やかなクンニや手マンの
技術はこれから世界に広まっていくのかも
しれない。
(画像出典:春画ール著「春画にハマりまして。」)